土づくりの手順を解説します

 

土づくりの方法を解説します

私達はピーマン栽培を始めて6年目となります。その農業活動の中で特に大切だと感じているのが土づくりです。

生育は土づくりでほぼ決まる

これは先輩農家にも口を酸っぱく言われてましたが、そもそも未経験者の私には、

何をどうすればいいか分からない

ので毎年落ち込む成績しか出せませんでした。

しかし土づくりを学び対策を施した年に、売上や収量が劇的に改善されたという結果を体験したことにより、やはり土づくりが大切なんだと再認識しました。

今回は私と同じように土づくりの具体的な方法が分からなくて困っている方向けに手順にそって解説していきます。ぜひ皆さんも取り組んでみて下さい。

 

 

  • 土づくりの前に土壌診断
    土壌の状態を把握し、次のシーズンの基準値づくりとして土づくりの前にpH・ECを確認しましょう。
    ■pH濃度とは
    ■EC濃度とは

 

ⅰ バックホウで土塊を粉砕

 

まず土づくりで大切なのは、作付けする畑の地面の中にある固い層を砕くことです。

地表は一見フカフカに見えていても30㎝下はカチカチだったりします。

水はけが悪い原因の一つは、土壌の下の硬い層が水の浸透を妨げてしまうことです。

ピーマンの根は予想以上に深く根を張るためカチカチの層があると根張りが止まり生育不良になってしまうこともあります。

ポイントとしては、カチカチの硬盤を砕くことを意識しましょう。80cmから120cmの深さまでしっかりと耕すことが重要です。

その際に活躍するのがバックホウです。

高価な機械ですが、水はけ改善の排水工事や潅水設備の水道工事にも力を発揮するため1台は保有していたい機械かと思います。

もしくはトラクターにプラソイラを装着して深耕するという方法もあります。

プラソイラ深耕に関しても詳しくまとめましたのでぜひ参考にしてください。

【関連記事】

■水はけ改善 プラソイラ深耕

とは言っても、バックホウやプラソイラが難しい場合は、スコップやつるはし等を使いチャレンジしてみましょう。

その努力と経験がと将来必ず活かされます。 

 

ⅱ籾殻、竹を投入して水はけ改善

 

 

次に掘り起こした溝に、竹や籾殻を投入します。大きな理由としては畑の土量を上げ水はけを改善させるためです。

ピーマンに限らずほとんどの作物は水はけが悪い場所では育ちません。

根が窒息して細胞が死滅するからです。

土量が高くなり掘った溝の地下に水が浸水することで根の周りは常に適度な水分量を維持することが出来ます。

もちろん水はけが改善されることで逆に水分不足から発生する障害もあるので、土壌の水分量の確認は忘れずにお願いします。 

また土壌改良として有効なのは籾殻です。

こちらに関しては詳しく解説しますので関連記事よりぜひご覧ください。

 

【関連記事】

■土壌改良!籾殻効果を解説します 

 

ⅲ 堆肥を投入してフカフカの土づくり

 

籾殻と竹を投入し終わったら、バックホウやスコップを使い掘った土を埋め戻します。

そして最後に牛糞堆肥などを散布しましょう。

堆肥は、

土をフカフカにする

保水力の向上

通気性の改善

土の中の微生物を増やし、作物の生長を助ける

肥料効果

など、土壌の物理性や化学性を改善し、作物の生長を促進する為に非常に効果的です。

堆肥にはいくつかの種類があり、堆肥の効果を最大限に引き出すためには、施用する堆肥の種類や状態を考慮することが重要です。

堆肥について詳しく解説している記事がありますので、参考にしてみてください。

■堆肥を撒くメリットを解説

■牛糞・豚糞・鶏糞の違いと使い分けを解説

 

堆肥を散布したら、トラクターまたは歩行型耕運機で畑を一度耕します。

堆肥を土と均等に混ぜ合わせることで、栄養素が均一に行き渡ります。

そして最後に、

元肥を投入

します。

堆肥にも養分が含まれていますが、作物の初期育成に必要な養分を補い土の中の養分バランスを整えます。

元肥は植え付けの2週間前を目安に施し、土を耕してよく馴染ませおきましょう。

 

以上、土づくりでした。

難しく考えず、行動あるのみです。

また人力には限界がありますのでトラクターやバックホウなどの機械も早期に導入しつつ効率よく農業に取り組めるよう計画を立ててみてください。

共に豊作になることをお祈りしております。

 

 

 

【関連記事】

■トラクター耕運作業

■畝立てと潅水方法について