ピーマンが育たない原因と改善方法を解説します!

 

はじめまして!一関市でピーマンを栽培している小野寺と申します。

ピーマンを育ててみたけれどなぜか枯れてしまった、肥料や水をたっぷりあげているのに上手く育たない等困っていませんか?

私もピーマンを栽培し始めた頃は、苗を植えてから1か月ほどで枯れてしまったり、育たなくなってしまったことが多々ありました(>_<)

このページでは、ピーマンが育たない原因の一つである肥料焼けについて解説していきたいと思います。

 

 

ⅰ ピーマン育たない原因を解説

 

ピーマンの苗が育たない原因を解説します。

 

①日当たりが悪いと育ちが悪い

ピーマンは日当たりの良い場所に植え付けましょう。日当たりが悪いと生育が遅くなってしまったり、病気の原因にもなります。

最低でも1日に5時間以上は直射日光があたる場所が理想です。

 

②土壌が悪いと育ちが悪い

ピーマンは保水性があり通気性の良い土壌を好みます。乾燥には弱いので乾き過ぎに注意しましょう。

また適切な土壌酸度(PH6.0~6.5)や、EC濃度(0.2~0.4mS/cm)を保ちましょう。

 

③植え付け時期が早いと育ちが悪い

気温が低い時期に植えると苗の生育が遅くなってしまいます。気温が低い時期は地温を上げる工夫をしましょう(マルチングや敷き藁など)。

 

④水不足だと育ちが悪い

ピーマンは80~90%の土壌水分でもっとも生育がよくなります。土壌が長く乾燥すると生育不良の原因になるので水やりを忘れずに行いましょう。

気温が低い時期は土の表面が乾いたタイミングで日中の暖かな時間帯に与えましょう。

日照が強い時期は日中の水やりは控えます。水がお湯のようになって根や葉を傷めてしまうからです。早朝と気温が下がり始める昼以降に与えましょう。

 

⑤連作障害になると育ちが悪い

ピーマンは連作障害があります。毎年同じ場所に植えると生育が悪くなったり病気にかかりやすくなります。

同じ場所にナス科の野菜を連作するときは、3~4年は間隔を空けるようにしましょう。

 

ⅱ まずは確認しよう、EC濃度

 

 

 

EC濃度は農業分野では肥料や塩分濃度の指標として見られます。

肥料や塩分が少ないとECの値は低く、逆に多いとその分EC値は高くなります。

EC計で作物にとって適正なEC値を知ることで「安定した品質管理」だけでなく「肥料の節約」にも大いに役立ちます。

 

■EC測定器の使い方はこちら 

① 準備するもの … 蓋付き250ml以上の容量がある容器、スコップ

② EC値の測定方法

風乾細土1(例:50g)に対し水5(例:250mL)の割合で加え、約1分間振りよく混ぜます。

約10分後、上澄み液にEC電極を浸け、EC値を読み取ります。

ピーマンにとっての適切なEC値(施肥前)は、0.2~0.4で、0.8以上では塩類障害、肥料焼けなどの悪影響が出やすくなります。

肥料焼けとは

肥料によって根が傷み、場合により枯死する現象のことをいいます。植物にもよりますが植物に肥料を過剰に与えた場合、

根が傷む        

根が委縮する

根が枯れる

といった段階的な症状が現れます。

特に肥料濃度が高いほどこのような症状は起きる可能性が高いです。

 

ⅲ 肥料焼け改善策を教えます!

 

肥料焼け、EC濃度障害時の改善策をまとめました。

肥料焼けは、濃い肥料のために根から養分を吸い取れなくなっている状態です。

ですので、活着後に株元に大量にかん水を行い地際部に集積した肥料を洗い流します。これを根洗いと言います。

地際部の土を根が露出するくらいホースや動力噴霧器等で圧をかけて、土を根が露出する程度まで洗い流します。

 

また、冬期間は以下の対策が効果的です。

・雨水、雪の利用(冬期間にハウスビニールを除去。最も除塩効果が高い。)

・かん水除塩(ハウス内に水を張って、肥料分を地下に流す方法。)

・冬季作物の作付け(低温に強い葉菜類を無施肥で栽培。)

・深耕、転地返し(肥料分の蓄積した表層度を下層へ、肥料分が少ない下層土を表層へ。)

・表土の除去(表層の土3㎝程度を削り取り、ハウス外へ。)

・元肥、追肥の減肥(ECが1以上の場合、元肥は無施肥とするか、できる限りの減肥を実施。)

 

Youtube動画で解説

■EC濃度を動画で解説