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ピーマン定植(植え付け)の時期
ハウス栽培
ビニールハウスでのピーマン栽培では3月下旬から4月上旬に定植をします。
5月上旬頃までは朝晩がまだ寒いのでシルバーポリトウ等で苗を覆い保温をして温度管理をします。
晴れた日の日中はハウス内の温度が急激に上がるので、適宜換気を行います。
露地・トンネル栽培
霜が降りる心配のない季節になった頃が定植の時期です。
露地栽培では5月中旬頃、トンネル栽培では4月中下旬頃になります。
苗の大きさ
本葉11枚〜13枚程度、一番花の蕾が大きく開花間近が植え付けのタイミングの苗です。
ピーマンは高温を好むので天気の良い午前中に定植して活着を促進させます。
- 蕾が小さい又は見えないような若苗は過繁茂になりやすく、1番果が着果しているような老化苗では活着不良になりやすいので注意しましょう。
苗の定植方法
1.マルチを張っている場合は、マルチに穴を開け植え穴を浅く掘ります。株と株の間は50㎝ほど空けましょう。マルチ穴あけ器はホームセンターで購入できます。
- ※マルチの下にかん水チューブを設置している場合は、マルチ穴あけ器でチューブを傷つけないように注意しましょう。
2.植え付けをする前に、植え穴と苗の株(ポット)の両方に十分に水やりをし、根を崩さず根鉢が隠れる程度に土を寄せて浅めに植え付けをします。
3.定植後は、苗が風や手かん水時に倒れないよう50㎝くらいの仮支柱を立てます。根を傷つけないように斜めに差し込みます。
- 関連記事:■仮支柱とテープナー作業について
4.定植が終わったら株ごとに少量の手かん水を行い、根鉢と畝の土を密着させます。この際過湿には注意します。
夕方になったら夜間~朝方の寒さに備えシルバーポリトウ等でトンネル被覆をして苗を守ります。
- 関連記事:■トンネル被覆について
- ☆ポイント☆ 浅植えと深植えの違い
- ・浅植え:温度の高い位置に根鉢があるため活着が早くなります。根鉢が乾きやすい欠点がありますが、手かん水で水分補給可能です。
- ・深植え:根鉢が乾燥しないのでしおれにくく良い状態に見えますが、土の冷たい位置に定植するため根が動きにくく活着が遅れてしまいます。
定植後の管理
①温度
ハウス栽培
ハウス栽培では日中は25~30℃とし、適宜換気を行います。日中は太陽光に当てて活着及び初期育成を促進させます。
夜間はビニールポリトウ等でトンネル被覆して保温します。
トンネル栽培
トンネル栽培では定植後すぐにダンポール、鉄製、竹等でアーチ支柱を立ててトンネル被覆します。
トンネルビニールは裾を土に埋め込み風に飛ばされないようにしましょう。
日中はトンネルを開放して換気を行います。最低気温が16℃を超える頃を目安にトンネルは除去します。
- ピーマンの生育適温:日中25〜30℃、夜間15〜20℃
- 日中のトンネル開放作業が遅れると直射日光や高温による葉焼けや生育障害の原因になるので注意が必要です。 【関連記事:■トンネル被覆について】
②かん水
苗が活着するまでの数日間は、根鉢部分を乾燥させないように株元に手かん水を行います。
- 活着までは7~10日かかります。活着まで晴天が続く時は手かん水を行い、雨天時は控えます。株元が過湿にならないように注意しましょう。
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③活着後の管理
・第一分岐より下のわき芽は除去します。一度に一気に除去すると生育を弱めてしまう場合があるので数回に分けて行いましょう。
- 関連記事:■わき芽の除去方法
・活着不良や低温などで草勢が弱い場合は1,2番果を摘果または若採りして生育初期は樹勢維持を優先しましょう。
- 関連記事:■一番果を摘果する理由 ■活着不良の原因と対策
・第一分枝は3本に枝分かれしています。私達は4本仕立てで誘引をするので、3本中の1本を摘み取り、2本分枝にします。
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