1月中旬に種まきをしたピーマンは一週間程で発芽し子葉が出て、それから二週間程経つと本葉が出始め順調に生長してくれました。
本葉が2~2.5枚展開したらもう少し広いスペース植え替えをします。
「鉢上げ」(仮植)という作業です。
このページでは鉢上げについて詳しく解説していきます。
鉢上げの時期
本葉が2~2.5枚展開した時が目安です。
セルトレイの培土量が少ない為、鉢上げが遅くなると苗の老化(特に根)に繋がってしまいます。
鉢上げの手順
1.鉢上げ時の地温は30度程度にします。
2.鉢上げ用のポリポット(3.5~4号)を用意し培養土を敷き詰め、土の表面に根が入る程の穴をあけ1つのポットに対して1本の苗を移植します。
◎ポットサイズ
直径 | 容量 | |
---|---|---|
3.5号 | 10.5cm | 570ml |
4号 | 12cm | 830ml |
※植え付けの際に地上部ががっちりしていて根が老化していない苗を作るためにはできるだけ培土量の多い大きめの4号ポットを使用することをおすすめします。
3.移植後速やかに土がよく馴染み、根が張りやすくなるように水やりをします。
4.朝晩は被覆資材を利用しトンネル保温をして、活着までは23~25度の高温条件にします。
- 土の表面が乾いている、もしくは日照りが強くなりそうな日に朝1回、たっぷりと水やりをしましょう。
鉢上げ時の注意点
・できるだけ根についている土を落とさないようにすることと、根を切らないように注意します。
連結ポットの底を指で軽く押すと土が取りやすくなります。
・鉢上げの際、根が張っていないことで苗が寝てしまいますが、根が張るにつれてまっすぐになるので問題ありません。
鉢上げ後の管理
1.温度
本葉が4枚展開したときは活着したと判断し、地温を徐々に下げていきます。
高温障害や徒長苗にならないよう、トンネルは午前中に開け換気を行いましょう。
2.支柱立てとずらし
本葉4~5枚になると水やりで倒れる苗が出てくるので竹串などで支柱を立てて支えます。
隣り合う苗の葉が重なり合うと徒長(株同士が競いあって伸びてしまう)するので、重ならない程度に鉢間を広げます。
3.かん水
かん水は生育状態、天候、土の湿り具合を見ながら、過湿過乾にならないように行いましょう。
育苗初期は吸水量が少ないので過湿にならないように注意します。
定植前になると吸水量が急激に多くなりこの時期の乾燥は根痛みの原因になります。
また、かん水が多すぎると根の発育が遅れ、地上部ばかりが生育した不安定な苗となるので注意します。
◎ポイント
できるだけ葉茎に水がかからないようにかん水します。
葉や茎に水滴が残っている状態で直射日光を受けるとレンズ効果で葉が焼けやすくなってしまうからです。
4.追肥
購入した培土の場合、定植まで肥料は大抵持ちますが、かん水が過剰気味だった場合には土から肥料の流出が多くなり育苗後半に肥料切れになる場合があります。
そのような兆候が見られた場合は500倍程度の液肥を使用し、生育を回復させます。
5.病害虫
病害虫の発生が見られた場合は必ず防除を行い、圃場へ病害虫を持ち込まないようにしましょう。
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