
ビニールハウス内が暑くなる理由
ビニールハウスは「温室」とも呼ばれています。
薄いビニールシートで覆われていますが、晴天で太陽光が当たると、その日射がハウス内の土に吸収され、閉め切った施設内の温度を容易に上昇させます。
ビニールハウス内が暑くなるのは、この熱がうまく外へ排出されずに内部にこもってしまうことが原因です。
そのため、冬の寒い時期でも晴れて太陽光が当たれば30℃を超え、夏になると40℃以上にもなる状況が生まれてしまいます。
作物への影響
過度の暑さや強い日差しは作物へも影響を与えます。
生育不良や生理障害、葉焼けなど高温障害発生のリスクが高まります。
働く人への影響
強い日差しや暑さがもたらす影響は、作物だけではありません。
ビニールハウス内で働く作業者にも注意が必要です。
冬場は外気温に合わせて厚着をしますが、ハウス内が30℃となれば汗をかきます。
その状態で外に出れば汗が冷やされ、体の不調や温度差で疲労を起こす原因になります。
水分補給が足りず熱中症や脱水症状を起こす場合もあります。
夏場はハウスを換気しても空気がこもりやすく内部はサウナのように暑くなり、外も暑い為、涼しく休憩する場所がないと熱中症や脱水症状のリスクがより一層高まります。
外部環境との関係
ビニールハウスは外の環境が大きく影響します。
同じような気温でも晴天ではハウス内部の温度が急上昇してしまいますが、曇天ではあまり温度は上がりません。
断熱性もない為、特に晩秋~冬季、早春は夕方になるとハウス内の温度も一気に下がります。
梅雨時期や夏場であれば、降雨によりハウス内への雨の侵入を防ぐ為に換気を閉めておくと、雨が上がり晴れ外気温の上昇と共にハウス内は高温+過湿状態になり、作物にとって最悪の環境になってしまいます。
換気の重要性
扉や両サイドのフィルムを巻き上げ側面を開閉して換気を行うのが一般的です。
仕様によっては天窓や妻面窓があり、天頂部に熱がこもりやすいビニールハウスの換気に効果的と言われています。
育苗時期や定植後まもなくの冬場や春先、収穫後期の晩秋などは15時位の早い時間にハウスを閉め切り低温障害を予防します。
内張りカーテンや被覆資材を使い、昼間の暖かい空気を少しでもハウス内に残せるように工夫するのも良いでしょう。
夏場は夜の気温も高いので基本的には1日中換気は開けっ放しで降雨や最低気温を見ながら開閉を行います。
作物と二酸化炭素の関係
作物が光合成をするとハウス内の二酸化炭素濃度が低下します。
換気をして外気の新鮮な空気を取入れ、光合成に必要な二酸化炭素を確保しなければなりません。
新鮮な二酸化炭素を取入れ光合成を行う事により、生育や色付きが良くなると言われています。
寒い日でも晴れた日は天窓や側窓を少し開け、外気を取り込むと良いでしょう。