ピーマン防除、農薬散布の仕方を解説します

 

ピーマン農家の小野寺です。今日はピーマンの農薬散布方法について解説していきます。

●Youtube動画で解説

■ピーマン農家必見!農薬散布の方法

 

農薬散布は怖い? 

私が農業を初めた頃はこう考えていました。

農薬散布は危険だからしない方がいい!

できれば無農薬がいいと心の底から思っていました。しかし・・・

 

現実は厳しかった・・・

農業で生きていく覚悟でしたが、初年度に現実の厳しさを痛感することになりました。農薬散布に対して否定的だった、良く理解もせず、無農薬でなんとかなる!と甘い気持ちで取り組んでしまったことで、ほとんどのピーマンがありとあらゆる病気や害虫の被害を受けピーマンが出荷できなくなったのです。

もちろん収入も無くなりました。

【関連ページ】

■ピーマンの病害虫について

 

病害虫の被害をうける

農業で生きていく!口で言うのは簡単なことですが現実はとても厳しいものでした。

高品質でなければ売れない

もちろん安心安全を追求し徹底した管理体制でピーマンを栽培しなくてはいけません。私達はプロの生産者としての自覚を持ち農業に取り組んでいます。 

今日は農業で生きていくために!必要となる農薬散布について説明していきたいと思います。よろしくお願いします。

 

 

ⅰ 農薬散布はなぜ必要?

 

まず農薬散布をしないと起こる現象を説明します。私は無農薬に挑戦してその年大きな被害を受けました。大きな損失を受けました。

この記事を読んでいる農業にこれから挑戦しようと考えているあなたには同じ失敗や損失を受けてほしくないのでしっかり聞いて頂きたいです。

 

農薬散布をしないと起こること

 

①アブラムシ、アザミウマがピーマン付着します。またヨトウムシやオオタバコガなどの幼虫もピーマン畑に集結し、ピーマンを食べてピーマンの中で孵化します。アブラムシは糞をします、ピーマンはベトベトとなり黒ずんでとても食べれる商品にはなりません。

1個や1株ならましです。ハウス全体や畑全体に次から次へと繁殖してやがてピーマンはウィルスに感染します。そうなると次年度の生産にも影響を受けて農業で生活することは不可能となります。

 

②精神的に不安定になります。一生懸命育てたピーマンが病気や害虫の被害にあうと必ず夜も眠れないくらい落ち込みます。

収穫して出荷したくても高品質なピーマンは一つもなく廃棄するだけになります。出荷できなければ収入は入ってきません。必ず情緒不安定になります。一人ならうつ病となるかもしれません。夫婦で就農なら必ずケンカとなるでしょう。

 

③儲けがでないので廃業するしかありません。勇気をもって農業に挑戦しましたが、農薬散布をしなかったことで病気や害虫が蔓延し情緒不安定となり、最終的には廃業することになります。これが農業の現実です。

 

ここまで恐ろしい話ばかりをしましたがご安心ください。

 

しっかり農薬散布について学び適正に農薬を使用することができれば農業で生活することができます。さらに努力をすればするほど売上も上がります。年商1,000万円も夢ではありません。まずは慌てず焦らず学びましょう!

 

ⅱ 農薬散布に必要な備品一覧

 

まずは農薬散布をするために必要な工具備品をまとめてみましたので参考にしてください。

 

【農薬散布に必要な器具備品一覧】

 

①軽トラック

②動力噴霧器+(余水ホース、給水ホース、ストレーナー、かくはん機)

 

③ホースリール

 

④ローリータンク 500ℓ

 

⑤ホースガイドローラー

 

⑥軽量カップと計り

⑦農薬

 

以上のものを準備出来れば農薬散布を始めることができます。商品のリンクも貼っておきましたので参考にしてみてください。近いうちに動画などでも解説していきますので少々お待ちください。

  

ⅲ 農薬散布の効果

 

農薬散布と聞くとなかなか気が重くなりますが、実は農薬散布と共に液肥やカルシウム資材なども散布することができます。ピーマンも人間と同じように病気になります。栄養失調にもなるのです。その都度しっかり対応することでピーマンも元気に育ち収穫量も大幅にアップします。

 

ちなみに写真のピーマンは半日かからず収穫したピーマンですが1箱約5,000円で出荷することができます。この日は40箱収穫できましたので、1箱=10㎏で計算すると、

売上見込み 400㎏×5,000円=20万円/日

の収入となります。もちろん市場単価にも影響を受けますし収穫量も天候によって影響を受けますが、しっかり農薬散布、液肥散布をすることで経営も安定してくるはずです。皆様の農業経営がもっと良くなることを祈っています。