ピートモスとは
ピートモスは主に「ミズゴケ」などの蘚苔類や、ヨシ、スゲ、ヤナギなどの植物が堆積して腐植し、何年もかけて泥炭(でいたん)化したものを乾燥させて砕いた土壌改良材です。
ピートモスの種類
ピートモスの特徴として、フミン酸(腐植酸)という強い酸性を持っています。
酸度を調整してあるものと、無調整の2種類が流通しており、目的によって使い分けます。
- 酸性度調整済み
酸度調整済みのものはpH(土の酸性度)が6程度と中性を示します。
土壌の保水力や保肥力の向上が目的で、土壌の酸性度を変えたくない場合は調整済みのピートモスを選ぶようにしましょう。
- 無調整
無調整のものはpH3~4程度と強い酸性を示します。
酸性土壌を好むブルーベリーなどの植物の土を酸性に傾けたいときに使用します。
また、アルカリ性に傾いた土壌を酸性に変化させたい場合にも無調整ピートモスを使用します。
ピートモスの効果・効能
土壌改良
- 土を酸性にする
酸性を好む植物を栽培するときに、土に混ぜて使用します。
また、アルカリ性に傾いた土壌を酸性に変化させたい場合にも使用します。
- 保水性や保肥性を高める
原材料であるコケやシダなど水辺植物の特性を生かし、水や肥料分を良く吸収する吸水性が高いというメリットがあります。
土に混ぜて使用すれば保水性が高まり、肥料の成分も長く蓄えることが可能です。
- 通気性を高める
繊維質を多く含むため、土をふかふかにして通気性を高めることができます。
土の通気性が良くなると植物の根が生長しやすくなり、根腐れ防止にも繋がります。
ピートモスの使用方法
- 使用前に十分水を吸収させる
ピートモスは乾燥させて圧縮した状態で販売されていることが多く、そのまま土に混ぜると水分を吸いにくいため、使用する前に十分水を含ませる必要があります。
あらかじめバケツなどにピートモスと水を入れて十分に吸水させておくと良いでしょう。
- 育てる作物や目的に応じて使い分ける
一般的な作物を栽培する際(酸性度は変化させずに保水性や保肥性を向上させたい場合)は、調整済みのものが便利です。
一方で酸性土壌を好むブルーベリーやジャガイモ、ツツジやサツキなどを栽培する場合やアルカリ性の土壌を酸性に変化させたい場合は無調整のものを使って良いでしょう。
- 土壌に対して3割程度の量を加えることで、酸性度が0.2~1.0程度酸性に傾くとされています。
- 乾燥に注意
ピートモスは乾燥しすぎると撥水性を持ち水を吸わなくなり、吸水性・保水性が著しく悪くなってしまいます。
高温などで雨が降らない日が続くと、土壌が乾燥しピートモスも乾燥してしまい水をはじくようになってしまうこともあります。
過度の乾燥には十分に気をつけ、水の管理を行いましょう。
Phを確認しましょう
作物に合わせて配合したら、Phを調べる酸度計を使用をして数値を確認しましょう。
酸度計は土に挿すことで酸性度を手軽に調べることが出来ます。
数値が「7」の時が中性、7よりも高い時はアルカリ性、低い時は酸性を示します。