CEC 塩基置換容量と塩基飽和度

初めまして!岩手県一関市でピーマン栽培をしている小野寺と申します。

土壌診断をするとCECという数値が必ず出てきます。

土壌診断を初めて行った場合、CECとは何なのか?この数値が何を示しているのか?わからない方がほとんどだと思います。

このページでは土づくりにも欠かせない重要な数値であるCECについて解説していきます。   

CECとは?

Cation Exchange Capacity の略で塩基置換容量といいます。

CEC(塩基置換容量)とは、土壌が吸着できる塩基(肥料成分)の容量のことで、土壌がカルシウム、マグネシウム、カリウムなどの陽イオンを保持できる能力(=土壌の保肥力)を示します。

なのでCECの数値が大きければそれだけ保肥力が高いと言えます。

土壌を人間の身体に例えると、CECは胃袋の大きさ、つまり養分を蓄えられる量になります。

一般的な土壌のCECは12meq/100g前後です。CECが20meq/100g程度あれば肥沃な土壌と言えます。

※CECの大きさの単位は、乾土100グラムに保持できる陽イオンの数で示され、meq/100g(ミリグラム当量・ミリエクイバレント)で表されます。

土壌の保肥力が高いと…

・しっかりと肥料成分を保持するので肥料切れしづらく、肥料過多の場合に起こる肥料焼けも緩和します。

・土壌pHの変化も緩やかになるため植物にとって生育しやすい環境になります。

 

CECと塩基飽和度

CECに対し、どのくらいの割合で陽イオン(塩基類)が保持されているかを示したものを塩基飽和度といいます。

塩基飽和度%=石灰飽和度%+苦土飽和度%+カリ飽和度%で示され、

塩基飽和度が100%を超えている場合、土壌粒子に吸着されていない塩基が多いことになり、一般的に濃度障害のリスクがあります。

ただし、CECが小さい土壌の場合は、塩基飽和度が100%未満のとき、作物にとって必要な養分量が不足していることがあります。

すなわち養分の過不足については、CECと塩基飽和度の関係を見て判断していく必要があります。

ピーマンの塩基飽和度の目標値⇒60%(石灰:48%、苦土:10%、カリ:2%)

※砂質土壌はCECが低いので、毎年堆肥等の有機物を施用し、徐々に改良していきます。また、CECが低い土壌は、こまめな追肥が良いとされます。

 

CECを高めるには?

CECを高めるには大きく2つの方法があります。

1.CECの値が高い粘土鉱物やゼオライト等多く含む土壌の客土。または、土壌改良資材の施用。

例として、CECが小さい砂質土壌に粘土鉱物を客土することで、漏水防止の改良だけでなく、その保肥力も高めます。

ですが、粘土等の添加では短期的に効果を出す為には、かなりの量が必要になり、有機物から腐植に変化させるのも時間が掛かってしまいます。

⇒CECを高めるには、毎年の積み重ねが重要になります。

2.有機物を施用して土壌の腐植含量を高める。

腐植酸、腐植酸苦土、腐植酸カリ、腐植酸アンモニウム等の腐植を多く含む肥料や土壌改良材を継続的に施用し、土壌の腐植量を上げて保肥力の高い土壌に変えることができます。

腐植酸をより手軽に施用できる資材として『アヅミン』があります。

アヅミンについてはこちらのページで詳しく解説しています↓

ピーマン土壌改良 アヅミンを解説します!

アヅミン以外にもホームセンターやインターネットサイトでは腐植酸入り肥料が様々売られており手軽に購入できます。

※ここまで数値を高める方法をご紹介しましたが、CECは土壌がもともと持っている性質に左右されるため、改良することは難しいとされます。

なので改良を考えるよりもCEC値に合った施肥を行うことの方が大切です。

無駄な施肥を避ける為、一度は圃場ごとの土壌診断をして、土壌の特性を掴んでおくとその後の施肥設計が立てやすくなると思います。