液肥とは
液肥とは液体肥料のことで、液状になった液体の肥料のことを指します。
液肥は固形肥料と比較しても、作物に素早く栄養分を供給することができ、作物の生育を促進させるための追肥として広く使用されています。
液肥の種類
- 有機液肥
- 有機液肥は米ぬかや魚粉など、動物や植物由来の有機物を原料として発酵・分解して作られたものです。
- 魚かす液肥:魚を原料としており、窒素やミネラルが豊富
- 植物抽出液:海藻などを使用した肥料で、生長を促進
- 堆肥液肥:堆肥を液体にしたもので、微生物の力で土壌改善
など様々な原料で作られています。
- 無機液肥
- 窒素、リン酸、カリウムなど化学合成された栄養素を水に溶かして作られます。作物に素早く栄養分を供給できる速効性があります。
- 市場に多く流通しています。
- 各種成分がバランス良く配合されている
- 窒素、リン酸、カリの他にもマグネシウムやカルシウムなど作物の不足する栄養素をピンポイントで与えることができる
液肥のタイプ
- ストレートタイプ
- 水に希釈せずにそのまま使用できます。初心者でも扱いやすく、小規模園芸やプランター栽培などに適しています。
- 希釈タイプ
- 定められた希釈率で液肥を薄めて使用します。
液肥のメリットとデメリット
- メリット①速効性
- 水に溶けた状態で施用されるので、作物が栄養素を素早く吸収することができ、短期間で効果が現れます。
- メリット②葉面散布で農薬と一緒に散布できる
- 葉面散布により病害虫対策の薬剤と同時に施用することができ、作業の効率化に繋がります。
- デメリット①効果の持続性が短い
- 速効性がある一方で、土壌に留まる時間が短く、栄養分がすぐに流れてしまうため定期的な施肥が必要となります。
- デメリット②過剰施肥のリスク
- 濃度の調節を誤ると根を傷めたり肥料焼けのリスクがあります。希釈倍数を正確に守ることが重要です。
- デメリット③コストがかかる
- 頻繁に施用する必要があるため、費用がかさむ傾向があります。
液肥の施肥方法
- 土壌散布
- 水で希釈して土に与え、根から栄養分を吸収させる方法です。水やりと同時にできます。
- 土壌灌注
- 専用の注入器を使い、作物の周囲の土壌に液肥を入れます。目的の場所に直接注入でき、根の近くにピンポイントで肥料を与えることができます。
- 葉面散布
- 葉に直接かける方法で、高温障害の予防や作物の老化や地温低下など根の働きが弱っている場合は葉面散布が効果的です。
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液肥と固形肥料の使い分け
液肥は速効性があり作物がすぐに栄養を吸収できるので生育初期や栄養不足時の応急処置に適しています。
逆に長期間じっくりと栄養を供給したい場合や広い畑では固形肥料が適しています。
チップバーンや尻腐れといった高温障害を予防する場合や低温時や根腐れなど根の養分吸収機能が低下したときは葉面散布が適しています。
作物の状態や栽培スタイルに合わせた使い分けを行うとよいでしょう。