ピーマンのホコリダニ被害の対策と農薬について

 

夏、暑くて乾燥してくると発生するホコリダニ類。

農作物の生長点を止めたりと、ピーマン以外にもナスやキュウリなど幅広い農作物に被害をもたらす害虫です。

ホコリダニ類の被害

生態

ピーマンには主にチャノホコリダニ、シクラメンホコリダニが発生します。体長は約0.2mmほどの大きさなので、肉眼で確認することが難しい小さな害虫です。

発育が非常に早く、20~30℃では5~7日程度で卵から成虫になります。1雌当たりの産卵数は50個程度です。

成虫は新芽の伸長とともに、生長点や若葉に移動し、葉では裏面に多く寄生します。低温に弱いので、野外での越冬は困難です。

被害

成虫、幼虫ともに新芽、つぼみ、幼果など成長の著しい柔かい組織を吸汁します。

そのため、芯が伸長不能になる、果実のへたの下部分の果肉に淡褐色のすじが入り奇形果になるなどの被害があります。

対策

冬期間、雑草を繁茂させたままにしたり、残渣を放置したままにしないことで、ホコリダニがハウス内で越冬するのを防ぎます。

被害の早期発見が鍵となります。発見次第、

①被害株とその近隣株の生長点付近5節以上を除去

②被害果を全て摘除

③幼果・生長点を中心に念入りに薬剤散布

 

ホコリダニ類に効果的な農薬

コテツフロアブル

殺虫スペクトルが広く、チョウ目・アザミウマ目・半翅目・ダニ目の各種害虫に効果があり、多くの作物に適用できます。

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ハチハチ乳剤

茶の主要害虫(チャノキイロアザミウマ、チャノミドリヒメヨコバイ、チャノホコリダニ)に対して優れた防除効果を示します。

殺虫スペクトルが広く、難防除害虫に高い効果を示します。

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農薬使用上の注意

※必ず農薬容器のラベルなどを確認し使用基準を守りましょう(作物名、倍率、使用時期、使用回数等)

※マスクや保護メガネ、防除衣を着用し散布者の健康を守りましょう。

※周辺への飛散や水への流入がないよう注意し環境を守りましょう。

※専用の保管庫などを用意、管理し事故を防止しましょう。

※散布後は器具を洗浄し農薬散布の記録を残しましょう。