ピーマンのコナジラミの被害の対策と農薬について

コナジラミ類の被害

生態

コナジラミは人や動物に寄生するシラミとは違い、アブラムシやイガラムシの仲間に属します。

幼虫は体長1mm程で、平べったい楕円の形をしており、成虫になると体長2〜3mmで白く、見るとセミのような形をしています。

東北地方の露地などでは越冬は困難と言われておりますが、ハウス内では越冬する可能性があり、温室など気温が高い場所では一年中活動しています。

 

被害

主に葉の裏や芽の先に寄生しています。

寄生された葉を吸い、葉が白く色抜けするのが特徴です。葉を手で払うと、白いホコリが舞うように飛び散ります。

コナジラミの排泄物の甘露が葉や果実に付着して、そこにすす状の汚れが付着します。

果実の色がうすくなる白化症状を生じることがあります。

 

対策

発生源となる周辺雑草の除草、前作物の残渣はきちんと処分し、成虫の飛来を抑えましょう。

紫外線カットフィルムや防虫ネットを張ることで、ハウス内への侵入を防止することができます。

成虫は黄色に誘引される習性があるので、黄色粘着トラップを設置することで成虫の捕獲及び早期発見につながります。

 

コナジラミ類に効果的な農薬

コナジラミの駆除には農薬で効果的に防除できますが、世代交代が早く、農薬への抵抗性をもつ種が現れるため多用しないようにしましょう。

モスピラン顆粒水溶剤

高い活性や少ない薬量で長い残効性があり、速効性と強い浸透移行性を併せ持っています。

モスピラン粒剤は殺虫作用が他の農薬と異なるため抵抗性をもった種がうまれにくく、特に他の殺虫剤で耐性がついてしまった害虫に対しても効果があります。

 

ディアナSC

チョウ目害虫はもちろん、アザミウマ目害虫・ハエ目害虫に対しても防除効果を発揮するので、幅広い害虫の防除が可能です。