モザイク病や青枯病、ウイルス病などピーマンは様々な病気にかかってしまう場合があります。
土壌感染だけではなく、発病株の枝や果梗部を切断した後、病原菌が付着したハサミで収穫や剪定作業を行うと高い確率でその病気が伝染してしまう事が確認されています。
土壌などの地下部の伝染予防は難しいですが、地上部の予防はハサミを消毒し、二次感染を予防する事で被害を最小限に抑える事ができます。
ハサミに菌が付着すると次の株、また次の株と連続して感染してしまいます。発病が疑われる株は早期に抜き取り圃場外で処分しましょう。
または作業の最後に触れるようにしましょう。
病害未発生の圃場では1日の作業終了時に消毒を行いましょう。
ハサミの消毒方法
- 次亜塩素酸ナトリウム(200ppm以上の濃度)や70%エタノール
- ドラッグストアなどで身近に購入できるキッチンハイターや消毒用エタノールがおすすめです。
- ケミクロンG
- さまざまな病原菌に対し強い殺菌力を持っており、農業用資材や用水の消毒に効果を発揮します。
- 高熱処理
- 煮沸消毒やハサミをバーナーで炙る高熱処理の方法もあります。但し、手間がかかる上にハサミを痛めてしまう原因にもなります。
ケミクロンGとは?
- 有効成分
- 主な有効成分は次亜塩素酸カルシウムで、有効塩素70%以上
- 使用可能な資材
- 育苗トレイ・ポット・植木鉢・収穫用かご・果実類貯蔵箱・温室用資材等の農具の消毒、剪定用ハサミ等の消毒、礫耕栽培の礫の消毒、灌漑用水、浸種用水の消毒
次亜塩素酸カルシウムはプールの消毒で使用するものと同じ成分であるため、匂いを嗅いだことのある人も多いと思います。
身近なハイターとも成分が同じです。
直接触ると皮膚へとダメージが残るので、皮膚等に触れた場合はすぐに洗い流すようにしましょう。
また、十分に換気を行い、使用方法や使用量は取扱説明書を必ず確認して使用しましょう。