ピーマンのタバコガ被害の対策と農薬について

 

タバコガ類は若齢幼虫は新芽・蕾・花・幼果を集団で食害し中齢幼虫~成熟幼虫になると果実を中心に食害する害虫の中でも被害は甚大です。

また穴をあけて果実に入り込んだ幼虫は薬剤が効きにくいため駆除が厄介な害虫です。

タバコガ類の被害

生態

蛾の一種で幼虫は体長約35~40mm程度で、体色は変化に富んでいて淡緑色~黄褐色等です。

成虫は体長約15mm~17mm程度です。卵はひとつづつ茎や果梗に産み付けます。

1匹でも次々に実を食害することに加えて、雌1匹あたり500~600個もの卵を産む繁殖力の強い害虫です。

圃場外からの侵入は8~9月に成虫の飛来により、産卵後、孵化した幼虫が葉や果実を食害します。

 

被害

幼虫が花や新芽を食害した後、果実のへたや肩のあたりに穴をあけて入り込み、未熟種子や果肉を食べます。

中に入ってしまうと人の目ではなかなか見つけられません。収穫した後に実を切って中に幼虫がいるという事もよくある害虫です。

 

対策

新しい食痕や被害果を見つけたら、その周辺に幼虫がいるので注意深く調べて駆除します。 防虫ネットを展張し、ハウス内への侵入を防ぎます。

薬剤散布する場合、幼虫が果実の中に入ってからでは効果が劣るので幼虫が若い時期に散布しましょう。

 

タバコガ類に効果的な農薬

プレオフロアブル

鱗翅目(蛾や蝶の仲間)及び総翅目(アザミウマ目に属する昆虫の総称)害虫に対して高い殺虫活性を示します。

鱗翅目害虫に対しては速効的に作用し、中~老齢期幼虫に対しても、若齢期幼虫とほぼ同等の高い殺虫活性を示します。

また、優れた被害抑制効果を示します。

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コテツフロアブル

殺虫スペクトルが広く、チョウ目・アザミウマ目・半翅目・ダニ目の各種害虫に効果があり、多くの作物に適用できます。

難防除害虫であるコナガ・ヨトウムシ類・ミナミキイロアザミウマ・ミカンキイロアザミウマ・ハダニ類などに高い効果があります。

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フェニックス顆粒水和剤

害虫の筋肉を収縮させるという従来の殺虫剤にない作用機作があります。

幅広いチョウ目害虫に高い効果。幼虫・成虫に対して活性を示し、特に加害ステージである幼虫に高い活性を示す。また、効果持続性に優れるため、害虫に対して散布後長期間、安定した効果を示します。

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ディアナSC

チョウ目害虫はもちろん、アザミウマ目害虫・ハエ目害虫に対しても防除効果を発揮するので、幅広い害虫の防除が可能です。

チョウ目害虫に対して、速やかな摂食阻害活性を発揮するので、被害の拡大(進展)を抑制します。

各生育ステージ(卵・幼虫・成虫)に高い効果を示します。よって、散布適期が広く使いやすい薬剤です。

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農薬使用上の注意

※必ず農薬容器のラベルなどを確認し使用基準を守りましょう(作物名、倍率、使用時期、使用回数等)

※マスクや保護メガネ、防除衣を着用し散布者の健康を守りましょう。

※周辺への飛散や水への流入がないよう注意し環境を守りましょう。

※専用の保管庫などを用意、管理し事故を防止しましょう。

※散布後は器具を洗浄し農薬散布の記録を残しましょう。