家庭菜園や冷蔵庫または常温でピーマンを長く放置しておくと、緑色だったピーマンが赤くなってくることがありませんか?
ここではピーマンが赤くなる原因について詳しく解説していきます。
Youtube動画で解説
ⅰピーマンが赤くなるのはなぜ?
①赤い色素であるカプサンチンが増えるから
普段販売されているピーマンや家庭で栽培したピーマンは緑色の状態で収穫、出荷されています。
緑色のピーマンは未完熟で完熟した姿ではなく、若い果実のシャキシャキ感と苦味が、ピーマン独特の味や食感となっています。
ピーマンが熟すと緑色の色素クロロフィルが分解されて、カプサンチンという赤色色素が増えます。
これが赤くなる原因で、完熟の状態が赤ピーマンとなります。
②追熟でも赤くなる
収穫したのちに熟するのを待つことを「追熟」といいます。
さつまいもは収穫後にしばらく置いたほうが甘くなります。
バナナは緑色で収穫して輸入し、追熟処理をしてから流通します。
冷蔵庫などで保存しているうちに赤くなったピーマンは、自然に追熟した状態です。
③収穫が遅かった
緑色のピーマンは開花後15~20日前後で収穫された未熟のものですが、開花後50~60日程度経って赤く変化してしまい、もともとの緑のピーマンが遅めに収穫された可能性もあります。
ⅱ赤くなったピーマンは食べられる?
赤くなったピーマンももちろん美味しく食べられます。
◎熟して赤くなったピーマンの特徴
・苦みが減り、甘みが増しフルーティな風味になる
・青臭さが減る
ピーマンの苦みが好きという方は物足りないかもしれませんが、苦みや独特の香りは完全になくなるわけではありません。
緑色のピーマンよりも甘みが強くみずみずしくフルーティーな味わいなので、サラダやマリネなどにぴったりです。
加熱しても美味しく食べることができ、様々な料理に使うことができます。
保存に関しては、緑のピーマンは冷蔵庫で1~2週間ほど保存できますが、赤くなった完熟のピーマンは数日のうちに痛み始めますので早めに使いきりましょう。
皮がシワシワになっていたり、ヘタのところが茶色に変色していたら傷み始めている可能性があります。
割って中の種やワタが黒く変色していないか確認してみてください。
ⅲ緑ピーマンとの違いや注意点を解説
赤くなったピーマンは甘みだけではなく、栄養価もアップします。緑色のピーマンと比べると
・ビタミンEは5倍
・βカロテンは3倍
・ビタミンCは2培
にもなっています。また赤色の素になるカプサンチンという成分は赤くなったピーマンだけに含まれており、緑色のピーマンにはない栄養素なのです。
ビタミンやカプサンチンには抗酸化作用もあり、老化防止にも役立ちます。
ただし、赤いピーマンは収穫までの日数がかかる上に完熟の状態なので日持ちも短いことから、流通量は多くありません。
また、赤いピーマンとパプリカは別物で大型のパプリカは輸入物が多いですが、赤ピーマンの多くは国内産となっています。
ピーマンが赤くなる原因がわかり安心しましたでしょうか。
赤いピーマンも緑色のピーマンもそれぞれ栄養と独特の味や食感があります。
緑色のピーマンが苦手な方にもおすすめですので、是非味わってみてはいかがでしょうか。