ピーマンのアザミウマ被害への対策と農薬について

 

アザミウマ類は繁殖力が強くウイルス病を媒介することもあり、大変に厄介な農業害虫です。世界中で被害が報告されているメジャーな病害虫と言えます。

アザミウマ類の被害

生態

ピーマンでは主にヒラズハナアザミウマ、ミカンキイロアザミウマなどが発生します。

体長は約1~1.5mm程度です。発生しやすい時期は4~10月頃で特に雨が少なく高温で乾燥している時期に繁殖しやすく、梅雨明けから8月にかけて被害が多く見られます。

被害

成虫・幼虫が葉に寄生・吸汁します。被害葉はカスリ状の小さな斑点状の被害痕がみられます。多発して被害が進むと葉が縮れて変形します。

またウイルスを媒介し、黄化えそ病を発生させます。黄化えそ病に感染すると葉が縁から変色して落葉し、生長が著しく抑えられます。

対策

周囲の雑草から移らないよう除草を行い、網目が0.4~0.8mmほどの赤や黒の防虫ネットをかけることや、光の反射を嫌うため、シルバーマルチを敷くのも効果的です。

それでも発生した場合は、早期に薬剤散布をします。薬剤散布は、花の内側や株のふところ部にもかかるように丁寧に行います。

 

アザミウマ類に効果的な農薬

コテツフロアブル

殺虫スペクトルが広く、チョウ目・アザミウマ目・半翅目・ダニ目の各種害虫に効果があり、多くの作物に適用できます。

難防除害虫であるコナガ・ヨトウムシ類・ミナミキイロアザミウマ・ミカンキイロアザミウマ・ハダニ類などに高い効果があります。

コナガ・アザミウマ類の、成幼虫ともに高い効果があります。

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モスピラン顆粒水溶剤

高い活性や少ない薬量で長い残効性があり、速効性と強い浸透移行性を併せ持っています。

特に他の殺虫剤で耐性がついてしまった害虫に対しても効果があります。

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ハチハチ乳剤

既存の殺虫剤と異なるタイプの殺虫剤なので、既存の殺虫剤に抵抗性を発達させた害虫に対しても効果があります。

アブラムシ・アザミウマ・コナジラミに対して、種類に関係なく優れた防除効果を示します。

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アーデント水和剤

難防除害虫 スモモヒメシンクイやミカンキイロアザミウマに優れた効果を示します。

ハダニ類、カメムシ類、アブラムシ類、シンクイムシ類、アザミウマ類など、幅広い殺虫スペクトラムを有し、茶・果樹・野菜・花きの主要害虫に対して優れた効果を示します。

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ディアナSC

チョウ目害虫はもちろん、アザミウマ目害虫・ハエ目害虫に対しても防除効果を発揮するので、幅広い害虫の防除が可能です。

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プレオフロアブル

優れた殺虫活性 チョウ目およびアザミウマ目に高い活性があります。

優れた耐雨性と残効性があります。

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農薬使用上の注意

※必ず農薬容器のラベルなどを確認し使用基準を守りましょう(作物名、倍率、使用時期、使用回数等)

※マスクや保護メガネ、防除衣を着用し散布者の健康を守りましょう。

※周辺への飛散や水への流入がないよう注意し環境を守りましょう。

※専用の保管庫などを用意、管理し事故を防止しましょう。

※散布後は器具を洗浄し農薬散布の記録を残しましょう。