畑のネズミ被害対策

ネズミを放置していると農作物や住居、健康など多くの被害が出ます。

このページではネズミの特徴や駆除方法を解説していきます。

ネズミの種類

野ネズミ

野ネズミは自然環境の中で生活しています。

主に草木が生い茂る野山や畑、隠れる場所が多い場所などに生息しています。

ハツカネズミ、アカネズミ、ヒメネズミ、カヤネズミ、ハタネズミなど多岐にわたります。

家ネズミ

人が生活している家の屋根裏などの建物内や下水道で生きています。

家ネズミはドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種類が大半を占めます。

 

ネズミの特徴

雑食性で食欲旺盛、小型の昆虫やミミズなどの土壌生物、草や木の実など基本的にはなんでも口にします。

ネズミはたくさん食べる分、繁殖スピードも非常に早く、繁殖期も1年を通じてあるため、あっという間に増えてしまいます。

ネズミは基本的に夜行性です。昼間はあまり動き回りません。最も活発になるのは明け方前と日没後です。

その為、ネズミの被害は夜間に発生することが多いです。

警戒心が強く、壁沿いや物の隙間を移動し通路が一定しています。

1.5cm程の穴があれば通り抜けるられ、小さい穴でも周囲をかじり穴を広げて進入することができます。

門歯(人でいう前歯の部分)が一生伸び続けるので、いつも硬いものをかじる習性があります。

野ネズミの一種ハタネズミは深い雪の中でも活動が活発で、繁殖もおこない個体数を増やしていおり厳冬期でも元気です。

 

ネズミ被害

野ネズミの被害として農作物の被害があります。

雑食性の為、育苗中の苗や生育中の農作物を食べて育たなくしてしまったり、出荷前の農作物をかじってしまったりなどの食害被害が多々あります。

野ネズミは身体が小さい特徴があるので、少しでも隙間があれば簡単に畑や圃場に侵入してしまいます。

 

家ネズミの被害としては家の天井裏などで起こるフン害です。

人の手が届きにくい場所は糞尿などが溜まりやすく、病原菌やダニなどを繁殖させてしまいます。蓄積した糞尿により建材がカビたり腐ってしまうこともあります。

更に人体へも悪影響をもたらします。

人間の食べ物や人間を直接を噛んだり、ネズミの持つ病原菌が空気中に含まれて私たちの生活空間に飛散し健康被害が出ることもあります。

 

ネズミ駆除の方法

捕獲

粘着シートやカゴ式・バネ式の罠を仕掛けてネズミを捕獲します。

ネズミの通り道や穴を発見することができれば捕獲できる確立が高まります。

ポイント
ネズミは警戒心が強く学習能力も高いです。罠の存在に気付いてなかなか引っかからない場合もあります。
ネズミをおびき寄せる為の餌を設置したり、ネズミの好むにおいである誘引剤付きの粘着シートを利用しましょう。

 

注意
捕獲したねずみや糞・尿には決して素手で触らないようにしてください。ゴム手袋、マスクを着用しましょう。

 

殺鼠剤(さっそざい)

その名の通り、ネズミを駆除するための薬剤のことです。

固型タイプ
毒餌としてそのまま仕掛けることができ手軽に使用できます。
粉末タイプ
人間の食料に混ぜて毒餌を作って仕掛けます。
ポイント
ネズミのフンがある場所、見かけた場所、被害に遭った作物があるところに置きましょう。ネズミが好む餌を上からかけても良いでしょう。
注意!
ペットや小さいお子様が口にしないよう、取り扱いには十分注意しましょう。

 

忌避剤(きひざい)

ネズミの嫌うにおいや成分で、ネズミが近寄らないようにするための薬剤です。

スプレータイプ、くん煙タイプ、設置タイプの3種類があります。

スプレータイプ
ネズミに直接スプレーして追い払うものやネズミが現れそうな場所に予めスプレーしておくことでネズミを近づかせない効果があります。
くん煙(蒸散)タイプ
煙や蒸気(霧)で隙間や広範囲に忌避成分を拡散させます。
人が生活する場所で使用する際は、火災報知器や電子機器、食品、子どものおもちゃ等にかからないように注意しましょう。使用中は人もペットも入室できません。
設置タイプ
ネズミが嫌がる成分を一定期間出すタイプです。一度追い払ったネズミの侵入を防ぐ効果もあります。
風通しが良い場所では臭いが拡散して効果が薄れる場合もあります。

忌避剤は殺虫剤とは異なり、遠ざけるのが目的です。

本能的に危険を感じるとされている山火事の臭いがするものなどが販売されています。

畑や圃場で使用する場合は、天然素材のものが安心して使用できます。

 

超音波

ネズミは耳がよく、広い範囲の周波数を聞くことが可能です。

人間が23キロヘルツまで聞こえるのに対し、ネズミは50キロヘルツ以上聞くことが出来るとされています。

超音波グッズは20~50キロヘルツ範囲の周波数を継続的に出すことで、ネズミの嫌がる騒音を感じさせるという仕組みになっています。

ポイント
駆除剤に比べて効果が弱いデメリットがあります。ネズミが音に慣れてり舞ったり、効果が切れると追い払ったネズミがまた侵入してきたり、別のネズミが侵入してきたりすることがあるためです。
他の忌避剤や駆除剤と併用しながら使用しましょう。

 

穴埋め

ネズミが利用している穴を直接埋めてしまいます。

ポイント
穴に水を流し込み、更に水を含んだ柔かい土を穴の奥まで押し込んで穴を埋めましょう。

 

建物内や隙間の場合は、金網やパンチングパネルで穴を覆う方法もあります。丸めて穴に詰めることもできます。

粘土状のパテでネズミの侵入口の穴をふさぐ方法もあります。強力な密着性と粘着性があり、ネズミが嫌がる成分を含んだものもあります。

 

ネズミなのか?モグラなのか?

モグラの特徴
トンネルだけがどんどん掘られており、もこもこと土が盛り上がっているところがあるのが特徴です。
モグラは肉食性でミミズや地中に住む昆虫を食べます。
ネズミの場合
作物の根や葉、茎、果実がかじられています。
モグラが掘った穴をネズミが通ったり生活をしたすることもあるので、ネズミ駆除と同時にモグラ対策も行うと尚良いでしょう。